公共性という匂いをたくさん持っている土地がたまたま私有財産である現在、
土地投機が盛んに行われるのは無理のないことかもしれない。
公共性を保とうとする建築基準法を、制限として受け取っている私も私有財産
という意識が強いからかもしれない。
現在の社会において、私有財産になっていない不動産がある。
『 空 』 である。
土地投機のひとつである分譲マンションの計画にあたり、この空を大いに利用
したくなった。
販売計画による住人対象者に子供も含まれることから、エントランスホールの
機能にプレイロットという要素を付け加えた。むろん、大空の下である。
その中の遊べるモニュメントは、太陽のもとで光るガラスのひんやりとしたメ
タルと、ざらざらしたコンクリートで創られている。子供達がさまざまな素材
を触ったり滑ったりして、記憶の中に進入していってほしい。
列中のコンクリートフレームは、その内側のカラフルであり、楽しそうな部分
を演出している。外部と内部の介在的な空間からは、チラリズムによる空を見
てほしい。
最上階の各住戸は、屋上にテラスを設置した。住み手が建築物を育てるとした
ら、一番創りがいのあるところかも知れない。
最上階の一住戸は、天体観測を趣味としている子供の家族が購入されたらしい。